『スーパーサイズ・ミー2』/アメリカの闇に切り込む

フィルム・ショーケース

事実を探求して暴露していくドキュメンタリー映画監督モーガン・スパーロックが、自分自身の身体を張って30日間ファーストフードのみを食べ続けた様子を伝えた前作「スーパーサイズミー」以降、ファーストフード業界は、オーガニックやヘルシーというイメージを前面に出すように変わった。

本当に、ファーストフードは変わったのだろうか?

第2弾では、なんと、スパーロック自身がファーストフード店を営む側に回って、ファーストフード業界が提供している食材やサービスを内側から暴露する。

スパーロックは、地球上でもっとも食べられている食材、そして、ヘルシーだと思われている食材の「チキン」をメインにするファーストフードレストランの経営に乗り出す。

なんと、鶏の生育からはじめるという徹底ぶり。(しかしそこで育てられる鶏は生育重視のために品種改良され、自部の体重を支えられずに骨折することもあるという驚愕の事実)

スパーロックが動き出すと、彼とは取引をしないようにと、彼の周りにはあらゆる妨害が入る。(前作と同様に、業界団体からの「不都合な真実」を覆い隠す行動ですね。)

スパーロックは、ファーストフードレストランがPRするアメリカ農水省公認の「Free Range(放し飼い)」「Cage Free(檻に入れない)」「No Hormones Added(ホルモン添加なし)」「Humanely-Raised(人道的飼育)」「100%Natural(100%自然)」という言葉が、いかに欺瞞的であるかを証明していく。(例:飼育小屋のごく一部に隙間を開けるだけでFree Rangeという言葉が使える)

新メニュー開発会社(…こういう会社があるんですね)と共に、チキンに焼き目の模様を人為的に描くなどの手を加えることでヘルシーで自然なチキンバーガーを作り出す過程も赤裸々にする。

そして、いざ、ファーストフードレストランの開店へ。

スパーロックは、来店した顧客の目の前で、ファーストフードレストランが都合よく飾ったPRの裏側の事実を次々と明らかにしていく。

<追記>

アメリカ社会の不健全性と健全性の両面が描かれた作品。

不都合な事実を隠し、富を求めるアメリカ社会。その裏側でロビー活動に大量な資金が流れ、富める者がさらに富んでいく。

その反面では、業界の圧力に屈することなく、真実を追求していく活動も。

何事につけて、「なーなー」にしがちな日本社会に比べて、善も悪も極端なぐらいに突き抜けるアメリカ社会の光と影を感じることができる作品です。

投稿者のこだわり

Takashi
Takashi
「おたがいさま」という日本語が好きです。お客様と共に育つ「おたがいさまビジネス」の起業をめざします。
「早く行きたければ1人で行け。遠くまで行きたければみんなで行け。」という諺も好きです。価値観を共有する人達と力を合わせて遠くへ飛ぶことをめざします。

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